居合道とは
居合とは剣道の立合に対して居合という意味で、先(せん)、または、後(ご)の先(せん)で鞘放れの一瞬に勝を制する必要上、創案された真剣の刀法です。坐居のとき、歩行するとき、その他いかなる時、ところに於いても正しい刀法と身体の運用を行えるよう錬磨し、己の心を治める武道です。
居合道の歴史
居合の祖・林崎甚助源重信公(幼名は浅野民治丸)は、父の仇を討つため、剣法の上達を林崎明神(山形県楯岡)に祈願参籠し修行に励み、弘治二年(1556年)に抜刀術の神伝を授かったとされています。
永禄二年(1559年)に「神夢想林崎流」を創始し、仇討ちの旅に出立、永禄四年(1561年)に京で仇を討ち、帰郷して母に孝養を尽くしました。
母が病死すると剣の旅に出、田宮重正(田宮流開祖)、関口氏心(関口流開祖)、片山久安(片山伯耆流開祖)等々の門弟を育成しました。
居合修行の概要
居合道では、刀を鞘に納めた状態から、仮想の敵に対して刀を抜き(抜刀)、敵を倒して刀を鞘に納める(納刀)までの業前(形)を中心に修練します。
抜刀と敵に対する攻撃(あるいは防御)が一体となっているところが、立合と大きく異なる点です。